回路

劇場公開日:

解説

一人暮しの平凡なOLだったミチ。しかし最近、彼女の周囲では同僚の自殺、勤め先の社長の失踪など無気味な事件が相次いでいた。友達が、恋人が、そして家族までが次々と消えていく。時を同じくして、大学生亮介の自宅のパソコンには、インターネットにアクセスしてもいないのに「幽霊に会いたいですか」という奇妙なメッセージが浮かび上がり、黒い袋に覆われた異常な人の姿が現れた。次第に廃虚となる町で、ミチと亮介は出会い、迫り来る恐怖に挑むのだが……。

2001年製作/118分/日本
配給:東宝
劇場公開日:2001年2月10日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第54回 カンヌ国際映画祭(2001年)

出品

ある視点部門
出品作品 黒沢清
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映画レビュー

4.5ホラーでもあるが今観ると現代社会を予見しているようにも感じる秀作

2023年11月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

知的

黒沢清監督の作品は『CURE』、『Seventh Code』、『クリーピー 偽りの隣人』鑑賞済。
黒沢清監督作品として『CURE』に並んで語られる作品で、インターネットがテーマってことくらいは知っていたもののジャケットのホラー感が食指を伸ばしにくくしていた。
『CURE』を見終えてこの機会に観てみた。

観終えて思ったのは、じわりじわりとやってくる恐怖と共に明確なメッセージ性もあり、個人的にはオーソドックスなホラーよりこういうホラーが好きな作品だった。

作品としては『リング』や『呪怨』に近い日常侵食系ホラーではあるけれど、個人的には『回路』以降日常侵食系ホラーが様々増えて無差別に襲われる部分はそこまで恐怖を感じなかったものの、人がシミになり灰になって消える様がその二作品以上におそろしく感じた。
それはなぜかというと、広島に落とされた核爆弾の恐ろしさを描いた『はだしのゲン』で核爆弾の爆発や熱波の威力に人間が一瞬で蒸発し、後ろの壁に人の影の形にシミだけが残る似たシチュエーションを知っていたからだった。
この作品を放射能汚染的な見方で考えると、シミが灰となって飛んでいく様や人の消えた街の姿はチェルノブイリ原子力発電所事故を思い起こさせる気がする。

また別な見方として、賑わっていたゲームセンターが後半で人っ子一人いない状態を今見ると、過去あったであろう次の流行りモノが来た際に人がそっちに流れる様(おそらく古くはディスコ、自分が経験したものだと駄菓子屋やデパート屋上の小さい遊園地、ゲームセンター、レンタルビデオショップなど)に見えるし、亡霊に触れると生きようとする意思が失われる姿や(ホラーだってのもあるけれど)全編通して性(未来へ何かを残そうとする)の描写がないのは、現代日本での様々な問題を予見しているようにも感じたし、そうであってほしくないバッドエンディングに我々が進んでいるようにも感じる。

個人的には描写としてビニールカーテンや荒廃した工場、それぞれの家が団地、やけに暗い営業所、人っ子一人いない街をフロントガラス越しの視点で滑走するシーンなど、様々な不穏なシーンが好みだったし、個人的に斬新な演出の数々は他の黒沢清監督作品を観たくなるモチベーションになる。

灰と化して消える演出は今見ると『アベンジャーズ インフィニティウォー』のスナップされた後の演出(灰と化す作品を観たのがその2つだけってのもあるけど)や、黒い塊のような死者が繋がりを求めるように生者を襲う演出は『DEATH STRANDING』に影響を与えてるように見えた。

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神社エール

3.0残念ながら良さが分からない

2022年8月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

2000年。監督:黒沢清
黒沢清作品は、合うのと合わないのが、あります。
好きなのは『岸辺の旅』『CURE』『トウキョウソナタ』『クリーピー偽りの隣人』
『ダゲレオタイプの女』『旅の終わり世界のはじまり』です。
あとは普通なのと、分からないのと、どちらかと言うと嫌いなのと・・・。

この映画のキャッチコピーは「幽霊に会いたいですか?」だそうです。

冒頭、麻生久美子が大型船の甲板で背を向けている。役所広司がいるのが分かる。
そしてラストシーン。
役所広司が麻生に話しかける。
・・・世界の終わり・・・生存者はわずか・・・

この冒頭とラストが、分からない。
この映画はキャッチコピー通りなら、
『リング』『らせん』の流れの映画なのかと思ってたら、突然とってつけたように、
・・・世界の終わり?

幽霊を見たことも感じたこともないし、怖いと思ったこともない。
「霊」のチカラで追い詰められて、「自殺する?」
とても信じ難い。
向かない映画を観てしまったようだ。

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琥珀糖

2.5うーん…合わなかった。

2022年7月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

劇場公開時鑑賞。『Cure』があまりにも怖くてすごかったので、ハードル上がってしまったこともあるが、今ひとつピンとこない。主題歌の「羽根」はよく聞いていましたが…。また観たらもっと上手く取り込めるだろうか。

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なお

2.0うーん

2022年3月31日
PCから投稿

暗い、じめッとした雰囲気は良かった。

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aaaaaaaa
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