ドッグヴィル

劇場公開日:

解説

「奇跡の海」で審査員グランプリ、「ダンサー・イン・ザ・ダーク」でパルムドールと、2作連続カンヌ映画祭を制したデンマークの異才、ラース・フォン・トリアー監督。彼がブレヒトの「三文オペラ」の挿入歌「海賊ジェニー」にインスパイアされ、ダシール・ハメットの「血の収穫」やカフカの「アメリカ」を参考に“想像上のアメリカ”を描いたと語る実験的作品。監督自身がDVカメラで撮影にも参加している。

2003年製作/177分/R15+/デンマーク
原題:Dogville
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
劇場公開日:2004年2月21日

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映画レビュー

5.0かなり興味深い作品、内容はキツい

2024年4月7日
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鑑賞方法:VOD
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870

3.0◇プライバシーの壁がない田舎町

2024年1月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

難しい

 物語の舞台は1920年代のロッキー山脈の廃鉱の町ドッグヴィル。相も変わらぬ町民が生活する小さな小さな町です。

 最初に驚くのは、舞台のセットです。大きなスタジオ空間の床に道路表示のように書かれた「ELM.ST」「GLUNEN.ST」といった文字と家の間取り図。そして、壁がありません。町の空間はこのセットだけに固定されています。私はなぜか日本の伝統芸能である能の舞台を想起しました。

 20人程度の固定されたメンバーで成り立ち、殆ど外部との交流なしに完結した町に一人の女が登場することによって異変が起こります。女はマフィアと警察の双方に追われている設定です。

 前半こそは、女を匿って保護する寛容さと交流を深めていく流れで進みますが、時間の経過とともにじわりじわりと扱いが残酷になり、やがて村ぐるみの「奴隷」扱いに成り果てます。

 困っている人を助けるという当たり前の道徳感、共同作業することによる仲間化。誰しも一定の距離を置く他者に対して取る態度です。一方で、時間の経過とともに人間関係の礼儀作法は崩れ始め、馴れ合い、相手の存在を固定化して、日常化します。相手に対して優越的な位置にあることに慣れる時に、道徳観は崩壊し易く、人はあり得ない程に他者の「人としての存在」を蹂躙します。

 壁のないセットで繰り広げられる集団生活の醜さは、壁のないセットという特殊な環境下で、想像以上に露骨に露悪的に描き出されます。物語には当事者も傍観者もいますが、それぞれに無責任に欲望を剥き出します。そして、スクリーンの反対側で観ている者に対しては、われわれ人間が本来的に持つ残酷さを改めて認識させます。そんな装置を作り出したのが、この映画の技法です。

 この作品は、ラースフォントリアー監督のアメリカ三部作の一つに位置付けられます。エンドロールとともに流れ始める#デヴィッドボウイ🎤David Bowie の♪ Young Americans 🎸がアメリカという国の負の姿、人間の欲望が持つ醜さ、われわれの中に潜む本姓、それぞれの不気味さを思い出させ、長く尾を引く余韻を響かせます。

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私の右手は左利き

3.0ニコール・キットマン目当てでの鑑賞。

2024年1月20日
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 ちょっと独特な映画で、内容があまり頭に入ってこない。

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アンディぴっと

4.0床に白線で町を描いただけの狭い空間で展開される物語。 最初はなんだ...

2023年12月23日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

床に白線で町を描いただけの狭い空間で展開される物語。
最初はなんだこりゃ?と困惑するが、「狭い町」であることが分かりやすいので、慣れてくると逆に良い。
ギャングから逃げてきた女性を匿う町人たちが、最初は善良ぶっていたが、次第に人間の本性を現してくるのが生々しい。
若く美しい女性の弱味を握っている男たちが何を考えるか、この映画がR-15指定であることからも容易に想像がつくというもの。
ラストもあれが一番よかったと思う。

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省二
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