処刑人のレビュー・感想・評価

10年くらい前に観賞し楽しかった記憶があるので今回再観賞。

なるほど。
10年経っても記憶に残るわけである。
見事なまでのキャラクタームービーであった。

ストーリーは大切だ。
しかしそれに同等に魅力的なキャラクターも映画には大切だ。

そういった意味で今作はそんなキャラクターに溢れている。

もちろん主役の兄弟。
なによりカッコイイ。兄弟の適度なイチャイチャ感もよくアクションシーンもスタイリッシュだ。ちなみにＤＶＤの特典でお兄ちゃんのロン毛姿が見れる。
次にロッコ。
街のチンピラ感、組織の末端感が最高に出ている。ナイス配役。
この俳優は今作以降の情報がない。実に惜しい。
そして何よりウィレム・デフォー演じるスメッカー。
彼のキャラクターが今作をここまで魅力的にしているといっても過言じゃない。
現場検証シーンの演出は楽しかった。

確かにストーリーや倫理面で受け入れられない人がいるかも知れない。
しかし少なくともスパイダーマンのグリーン・ゴブリンの死に際の「ホッ」が記憶に残ってる人ならば必見だろう。

難しい考えは抜きにして、テンポが良く単純に楽しめると思います。
デフォーの演ずるキャラが強烈で、彼の演技力も相まって主演を食ってしまっています。それに兄弟の人物設定も淡くぼんやりとしてはいますが、スカッと気持が良くなるので、年齢制限は気にせずテレビでも放送してもらいたいものです。
悪を裁くヒーローものと考えれば良くあるかもしれませんが、終わりの一般人へのインタビューを付け加えたことで、少しばかり｢ダークナイト｣が頭に浮かびました。

この映画を初めて見たのは、僕がまだ専門学校生だった頃。 便器を引き抜くシーンのカットと音楽、刑事スッメカーが 犯行当時とリンクしながら事件を解説するシーン、テーマ、 ラストが演説で終わる事、とにかく衝撃的だった。 それに加えて、六丁拳銃の老人のキャラクター性が 個人的な趣味のストライクゾーン。大盛り上がりで、当時の 友人に見せて盛り上がった。が、社会に出て先輩に見せても、 その反応はイマイチ。人によって映画の評価が違うと痛感。 6年経った今、改めて見てみても、やっぱり僕の中では10点です。 今見ると悪党なら人を殺してもイイっていう極論には賛成できないが なんというか映画全体に漂う雰囲気がイイ。話が少年漫画のような ノリがありつつ、カッコいい演出を織り交ぜる。 そのへんが僕のツボなんだと思う。